スイスレポート3
チューリッヒ駅今回、ヨーロッパのプライベート・バンク(PB)の状況や実態調査に、チューリッヒ・ジュネーヴ・ツーク・リヒテンシュタイン等のトップPBを元大手銀行社長と訪問した。
スイス国内に本拠地のあるプライベートバンク(PB)やN社ヨーロッパにも訪問し、それぞれのトップやファンドマネージャー達と国際経済金融全般に亘り対談してきた。
ヨーロッパ金融経済全体に言えることだが、極めて、暗い雲が漂っているように感じた。
実態は深刻だ。
ある大手PBは、数十年に渡って稼ぎ頭の事業であったポートフォーリオ・ビジネス部門を完全に廃止し、M&Aチームのみを強化することとした模様だ。資産運用をビジネスとしてきた従来の金融事業形態の変化がみられた。
しかしながら、今後、ヨーロッパの金融機関のみならず、大手製造業やIT関連事業及び流通会社への資金投入という見地からは、JAPAN MONEYを望む声が高まるであろう。
それらの資本待ち企業の中でヨーロッパの長い歴史において称賛されてきた一流企業が、本当にJAPAN MONEYの投入を望むのであれば、私たちは日本の企業に誠実にM&Aを持ちかけて資本投入するコンサルティングを行うチャンスを生かしたいと考えている。
レマン湖
当初は、国内で皆無となっている『国債や上場企業有価証券担保融資』を行う銀行を設立する計画ではあったものの、欧州金融機関の痛み度合が想像以上に大きく、融資できる銀行が見当たらないことが判明した。よって、むしろバーゲンセールが始まるユーロッパ市場での企業を日の丸が買収するコンサルティングに特化することとした。幸い、長年、金融の一流企業に勤務してきた経験から、私たちには、国内外で多方面の人脈がある。
M&Aビジネスを行うことは、自然の流れと自覚している。
この結果、既に、欧州のターゲット企業数百社リストを手に入れて帰国することができた。
旅の途中、ローザンヌからチューリッヒへ帰る列車の中で私のビジネスバッグが、ほんの乗車後、10秒もしない間に盗まれるという事件に遭遇してしまった。
たまたま、財布とパスポートは背広の胸ポケットに入れていたからよかったが、スイスも物騒である。地元警察の話では、最近、アフリカや中近東から多くのジプシーが入国し、モノとりや置き挽きが、多発しているそうだ。スイスも治安の安全性が問われる。
5★ホテル国の安全性は国家の発行する『国債の格付け』と『治安維持』にあると思う。
今では、かつての安全で快適なスイスではなくなってきているようだ。
また、1990年当初、約330社の日本の金融機関の支店がスイス国内にあったが、現在、大方は閉鎖しており、今や、5社もない。
スイスから日本の国旗が消えた。
しかし、今こそ、日の丸をスイスに掲げるべく日の丸企業が欧州の優良企業を買収していくチャンスである。
今回のスイス訪問は私にとって、失ったビジネスバッグに入った使い古しの名刺入れやボールペン・手帳などと引き換えに、多くの示唆を与えてくれた実り多いスイス訪問であった。
最後に、スイス・ローザンヌで、600年以上、継続し大統領府御用達のワインであるワインシャトーを4月に続いて訪問し、オーナーの計らいで日本に輸出することができるきっかけができたことも収穫のひとつとなった。

PBの応接室

丘の上のPB

アルプス

スイス公会堂

スイス町並み

ツーク駅

リヒテンシュタイン公国






